戦争の足音
どうも、ねじまきです。
お盆休みは友人と台湾旅行(台南・高雄)に行ってきました。
スレッズには書いたのですが、町のあちこちに台湾有事用のシェルター(防空壕)のサインがあったり、現地の軍人の話を聞いてゾッとしたり。
戦争の近さを所々で感じる旅行だったなと。
(旅行中に友人と「もし戦争が起こったらどうなるのか」の話題を2、3回は繰り返したほど)
色々興味深い話を聞いたので、またブログにでもまとめようかなと。
印象に残った記事振り返り
ということで毎月恒例のニュース振り返りから。
・B29航空士の元米兵が語る、空襲する側のリアル 遺族が手記を本紙に公開「全滅してもおかしくない」【全文あり】
「この状態で3時間ほど飛んでいるが、まだ爆発していない。もし緊急脱出したら、生き残るチャンスはまったくない。このまま乗り続けて、どうなるか見てみようじゃないか」。
今振り返ると、本当に恐ろしい。戦争は間違いなく若者の仕事だ。若いときは無敵だと感じるからだ。
そして、そんな気持ちになっていたところに届いたニュースが、スウェーデンの現政権が打ち出していた、無許可でスウェーデンに滞在している人と行政の職員が接触した場合、警察や移民局へ通報する義務の検討が具体化してきたというニュース。
北欧のスウェーデンもずいぶん前から右傾化してきているみたいだけどどうなることやら。
僕が知る限り最高年齢のおじいちゃんブロガーが書かれた戦争体験談。
はてなブログはディグるとこういうのがまだまだあるから侮れない。
・「また8月がやってきた」
どちらも強烈で、戦争体験をこういう形で読めるのは本当に貴重。
あたりは全て焼野原で、家一軒も残っていない。それまでにも、大阪の焼け跡などを経験していたが、それらとは違って、何か燐の燃えるような異様な匂いがしているのを感じた。誰も何も言わずに黙ってその惨状を見ながら歩くだけであった。
その時には放射線についての知識もなかったので分からなかったが、後から思えば、多くの被爆者が原爆症で腸内出血を起こしていたのであろう。血便を見た人が「赤痢が流行っている生水飲むな」と書いた紙を焼け残った鉄棒に括り付けているのを見たし、背中から腕まで赤と白の斑点のようになった上半身裸の人が二人、体を寄せ合い、廃墟をフラフラ、ヨタヨタと歩いて行く姿にも出会った。
昨日まで国の論調に合わせて、鬼畜米英、撃ちてし止まん、神州不滅、神風が吹く、最後の決戦、本土決戦、天皇陛下のためには命を投げ出しても・・・などと叫んでいた人が、急に黙って、何も言わなくなったり、買い出しや闇市に精を出したりするのを見て、無性に腹が立ったものであった。
日本人よりはるかに大きなアメリカ兵達が、皆、日本にはなかったジープに乗って、あちこち接収して行くのを見て、体格から見ても貧弱で、装備もはるかに遅れたいた日本が「あんな相手とよくも戦ったものだ。あれでは勝てるはずがなかった」とつくづく思わされたものであった。
・つやちゃん×藤谷千明 今夜はGAL’S TALK 〜003ギャルと病み(闇)〜
重い話題ばかりじゃ読むのが辛いのでポップカルチャーの話題も。
「病んだっていいじゃん」これは、『小悪魔ageha』2008年6月号の表紙キャッチコピーです。
90年代のギャルといえば、自由で奔放なイメージがあり、性的にも自由だということで、大人たちの間では「(少女には)内面があるのか」という論争まで起きていたそうです。そして00年代に入ると浜崎あゆみだったりケータイ小説だったり「病んだ」世界観がギャルの支持を獲得していきます。誰もがケータイで情報発信するようになり、ギャル自身も自意識をWEBに吐露するようになりました。
つやちゃん: 女の子であることを楽しんでいるというか。その裏返しである「男の子であることを楽しもう」なんていう発想、男性ファッション誌からは出てこない。あっても、きっと別の意味になってしまうと思う。
ゲイとギャルの親和性が高いのも(Twitterとかでは特にそうよね?)
なんとなく理解できたような。
東京に住み始めてから、植物や自然に近いところにある生活の良さを知った。花の図鑑と樹木図鑑を買い、歩いていて出会う植物の名前を少しずつ覚えた。誰かの家に大きな木や植物があるのも、心が躍る光景だった。キンモクセイやサボテンが二階の屋根まで伸びていたり、柿や夏みかんやザクロが鮮烈な色で鈴生りだったりする。
それは人間には簡単に作り出すことができないものだから。
東京の自然についてはそれほど詳しくないけれど、
そんなテーマでの旅も悪くないかも、と思うエッセイだった。
・人口比で見た世界最大の都市ランキング(英文記事)
このインフォグラフィック、なかなか興味深いのでぜひとも。
中国は当然にしても、ジャカルタやデリーがすごい。
ただ、東京も大阪もまだ死んでないなと。
ねじまきブログ
いまさらですが、僕のブログの7月分振り返り。
「君生き」公開からもうずいぶん経ったもんで、時の流れはほんとに早い。
・箱カラオケで歌ってみたけれど、音漏れするのを後から知った話
・インスタスレッズの印象に残った投稿まとめ (2023年7月)
Art Of The Month
『庭院 / 郷原古統』
台湾旅行中に知った、日本統治時代の台湾で活躍した日本人の画家なんだそう。
和のスタイルでパパイヤや七面鳥を描いたのがなかなかに印象的。
今月の一冊
被爆体験をありのままに書いた「夏の花」。
ギラギラノ破片ヤ
灰白色ノ燃エガラガ
ヒロビロトシタ パノラマノヨウニ
アカクヤケタダレタ ニンゲンノ死体ノキミョウナリズム
スベテアッタコトカ アリエタコトナノカ
こんなことはあってはならない、と強く思うばかり。
今月の一曲
『Sunday Bloody Sunday / U2』
白旗を掲げるパフォーマンスが有名なU2のレッドロックスでのライブ映像。
政治と音楽を絡めるな、という声も日本ではよく聞くけれど、
初期から一巻してメッセージを発しつづけたU2はやっぱり偉大。
(いつかこのデンバーの有名な野外ステージである「Red Rocks」でライブを見るのが夢だったり)
ニュースレターのタイトルはもちろんU2のアルバム『焔』より。
☢あとがき☢
ニュースレターの配信がずいぶん遅れ「もはや8月分では?」というものが多いのですが、細かいことは暑いので気にしないよーに。
最後に軽く、
“バーベンハイマー”なんてふざけたMemeに触れずにいるのはあれなので一言。
以前もニュースレターで書いた通り、
”日本人の「核」に対する解像度は世界で一番マシ”という話を改めて思い出す。
世界唯一の核の被爆国のニホン、
日本からメッセージを発するべきだなと強く感じるし、
ポップカルチャーの役割は思っている以上に重要なのかもと改めて思う月だった。
・・・せめて8月ぐらいは、嫌がらずに戦争の話をしていきたいなと。
今回はそんな感じで。
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