どうも、ねじまきです。
さっそく9月の振り返りから。
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印象に残った記事まとめ
・“広告への苦情”の50年史 Webサイトで26万件をまとめて紹介 ネット広告に「見たくない」の声も - ITmedia NEWS -
ネット広告の増加とともに、さらに増える苦情。
「もうそろそろええんちゃう?」と思うけれど、AIのちからでさらに悪い方向に向かいそうな気がしている。
小さな「×」が表示されるサイトが増え続けるけども、
広告配信側も消費者側も得する人がいないのでなくならないのが摩訶不思議だよね。
ブラッドベリの『華氏451度』から「不射之射」までいろんな小説などの「生き延びるために芸術は必要か」論が読めて面白い。
竣介は「実に芸術の一つの花を咲かせるためには幾百年といふ訓練と、習熟の細々とした水路を絶対に断つことを許されない」と述べています。そして、そういう水路をいとも簡単に断絶する戦争というものを悪しきものとしています。つまり、竣介にとっての社会貢献は、水路を断ってしまう戦争に加担することではなく、むしろ水路を守り、百年先を見据えた芸術活動を続けることだったのです。
・都市と緑の蜜月 大阪に誕生した未来都市「グラングリーン大阪」 | AXIS Web
大阪駅すぐ近くにできた公園グラングリーンについての話。
「今回は、ヨーロッパでよく見られる、同じ種類の木を一面に植えて単一の色で揃えるといった人工的な美しさを演出する手法は採用していません。リサーチを重ねるなかで秋の里山で見られる赤、橙、黄色、山吹色などの木々が織り成す色のレイヤーからは、日本独自の美しさが感じられることを発見しました。美しさだけでなく、この場所に親しみを感じてもらえるように大阪の在来種であるさまざまな木を植えて、四季の移ろいが感じられるように里山の情景を演出しています」
「インスタグラム用の写真を撮って終わりという場所ではなくて、何度も訪れてもらえる場所になることを願っています」
全てのエリアの完成はまだまだ先だけど、わりと大阪のイメージは確かに変わったと思うし、都市の中にもこういう場所が増えてほしい。
・なぜ政治において「右」と「左」はいまだに重要なのか - あままこのブログ -
たとえその時点で良い政策が行われたとしても、大事にしているもの=イデオロギーがずれてしまえば、結果として自分が大事だと思うものが損なわれてしまうでしょう、と。
そして上記のような観点から僕は、「中道」とか「穏健」とかいう立場こそが、政治においては最も危険な立場であると考えるわけです。
なぜなら、「何を大事にしているか明確でない=何をするか分からない」ということだからです。
賛否両論あるとは思うけれど、一理あるなと。
ゲイとしては、政治にまったく無関心な人がみせる発言が怖い場面がたまにあるので、一応紹介するこにした。
Flashから電車男、恋のマイアヒ etc…
懐かしいインターネットのあれこれまとめた記事。
完全にインターネット老人会というよりは、
ちょうど僕ぐらいがど真ん中の”インターネット中年会”的な内容ですかね。
・宇多田ヒカルの海外インタビュー@Tone Glow (English)
海外のニュースレターによる宇多田ヒカルの独占インタビュー。
「Kiss&Cry」の曲の背景や、海外プロデューサーとのコラボ、
「クマパワー」に込められた意味とか、好きなコクトーツインズの曲とか、
わりと深めに話していて興味深い。
今までで唯一、やりたくないことを変えるようにアドバイスされたのは、「Kiss & Cry 」という曲のときです。その曲には「父親が解雇され、娘が手首を切る」という歌詞を入れたんです。
日本のメディアではカバーない内容が色々読めるので音楽好きの方はぜひとも。
・We only learnt of our son’s secret online life after he died at 25 - (English)
20歳の息子を亡くした両親が、World of WarcraftというRPGゲームでの息子の別の姿を見つける話。こちらより全文読めます。
どうやら、Netflixでドキュメンタリー番組も配信されるみたい。
メタバースが当たり前になると、こういう事例も増えるのかな?
・「世界各国がAIに対してどう感じているか?」を表したインフォグラフィック
日本は人工知能に寛容な国なんだなと改めて感じた。
鉄腕アトム、ドラえもん、キテレツをはじめ、アニメ・漫画の影響はやはりすごい。
(英米圏は『ターミネーター』『AI』『her』とかマイナスイメージの例が多いもんね)
AIや人工ロボットにわりと良いイメージを持っている日本は、
そういう意味ではかなり有利なのでは?と思うことがよくある。
あとグラフを見る限り、全体的に英語圏はかなりナーバスになっていて、
おそらくコンテンツのAI汚染が進んでいるからなのかなと。
そういう意味では、アニメ好きのイーロン・マスクはやっぱり壁に穴を開ける役割が・・・みたいなことを書こうと思っていたけれど、
こないだのテスラ発表会では、メカメカしさ満点で親しみが1㍉もないロボットをプレゼンしていたのでうーん、どうなんだろう?
『A.I.』の映画や『クララとお日さま』『恋するアダム』などを比較しながら読むと、
神ではなく人が生み出した物体への恐怖、みたいなキリスト教的背景がが影響してる気がする。
ここ最近話題のハルキも、そろそろAI小説書けばいいのでは?
Art Of The Month
生まれつき目が見えない人々に「美のイメージとは何か」と問い、その回答をもとに写真を撮影した作品。
今月の一曲
『ぼくドラえもん / 大山のぶ代』
ひっさしぶりにみた。懐かしすぎる!
宇宙人と手を繋ぐシーンとか、操り人形みたいな場面が特に好き。
Z世代の人には、これもう通じない映像だよね・・・?
物事の移り変わりは早いなと改めて。
大山のぶ代さん、ほんとうにお疲れ様でした。
今月の一冊
『十月の旅人 / レイ・ブラッドベリ』より「十月のゲーム」を紹介。
“だが今夜はちがう。秋がこの先百万年もつづくような気がしてならなかった。 春はもう来ない。 今夜の彼は、ひっそりと泣きづめだった。”
「魔女は切り刻まれた、これはその心臓だ」と夫がいった。 六、七個の品物が、笑い、震える闇を同時に動いていた。
短い短編だけれどもオチがエグすぎる。
図書館で『何かが道をやってくる』も借りてみた。
導入から惹きつけが巧すぎる。
なにより大事なのは、それが十月に起きたということだ。少年たちにとって格別な月。もっとも、格別でない月があるわけではない。とはいえ、海賊たちの格言にもあるように、よい月もあれば悪い月もある。
たとえば九月は悪い月だ。なにしろ学校がはじまる。いっぽう八月はよい月だ。学校がまだはじまっていない。ならば七月はどうだろう。七月はじつにすばらしい。はじめから終わりまで夏休みだ。では六月は。まちがいなく六月が最高だ。学校のドアというドアがパッと開け放たれ、九月は十億年も先なのだから。
もう少しでハロウィーン。
ブラッドベリの少年時代を描いたハロウィンもいいけれど、
ザ・シンプソンズのハロウィン回もおすすめです。
→ 「ザ・シンプソンズのハロウィンエピソードを見ずに死ねるか」
ねじまきのあれこれ
書いたブログの振り返りなど。
・11月のナノライモ(全国小説執筆月間)に向けて本を書く準備をしている。
・ニューヨークタイムズで印象に残った記事10選(2024年9月)
🍞あとがき📛
ようやく、ようやく暑さが落ち着いてきた10月中旬。
(と言っても京都の昼はまだ暑いのだけど)
まわりに風邪をひく人が増えたのでみなさんも体調にはお気を付けて。
ちなみに「📛」の絵文字は
ドラミちゃんのタイムマシン「時空間チューリップ号」ではなく、
「燃える豆腐」という海外でも使われる絵文字だそうです。(マジ)
「そうともかぎらない
未来なんてちょっとしたはずみでどんどん変わるから」
ドラえもん
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本についてのニュースレター、ヴァージニア・ウルフ『灯台へ』の読書会遅れてますが明日配信予定です。
11月は『蠅の王』、12月はハン・ガンの『菜食主義者』を一カ月かけてみんあで読む予定なので、気軽に登録してみてください。