どうも、ねじまきです。
タイミングが少しずれましたが、さっそく2月のおすすめ記事 振り返りから。
※「ねじまき通信」では、月に一度、読者のみにお届けする「すぐ消えるレター」を配信しています。まだの方は気軽に登録してみてください。
→サンプルを読む
印象に残った記事まとめ
・なぜ「独立系書店」だと満たされるのか…「アルゴリズムに支配された人類」に最も必要な「偶然性」という考え方
このように考えたとき、「プラットフォーム」と「庭」の差は、その生態系が閉じているか、開いているかの差であると考えることもできる。
この罠を回避する方法はひとつしかない。それは、そこでコミュニケーション可能な人間外の事物が、人間の介入(タグづけ)なく、独自のアルゴリズムを用いて生態系を形成し、常に動的であることだ。この条件をプラットフォームは満たさない、しかし「庭」は満たすのだ。
『庭の話』の本、ちょっと気になってる。
・人間が書いた文章に宿る本質的な価値が再認識される──特集「THE WORLD IN 2025」 | WIRED.jp
しかし、25年には、人間のライターがもつ感情的、精神的、政治的、文化的、さらには経済的な価値が再評価される転換点となるだろう。人工知能(AI)が人間を完全に置き換えるのではなく、むしろ、人間が生み出す高精度で人間味あふれる文章が再び求められる時代が到来する。生成AIによるコンテンツによってウェブサイトのトラフィックが減少し、無意味な「コンテンツ」が淘汰されていくなかで、人々は本質的で価値のあるものを求めるようになるだろう。
かなり理想的な見方だけれど、数年先の未来はどうなってるんだろう・・・。
こういう文章をたくさん読みたい。
そして最後に、犬と一緒にいるときの街がいい。車で通っている場所でもあっても、歩くと急に解像度が上がる。人間ひとりでは絶対に立ち止まらなかったようなところを犬がフンフンやっとると俺も立ち止まらざるを得ないのだが、その犬のチョイスが結構絶妙で、複数あるおしっこスポットのうち一つが(犬としては無意識だろうけども)異様に景色のいい場所だったり、秋くらい迄にかけては犬のおかげで大変珍しい虫やヘビや何やらを見つけてもらったりと、気が合うということは大前提かもしれないが散歩の充実度を上げてくれるおかげで、歩く街自体にも相応の愛着が湧き始めている。一緒に歩いてみるまでは知らなかったのだが、犬の散歩には犬の五感を一部借りたARみたいなことをできる特典がある。
犬とおばあちゃんを助けると全体にすごくいいことがある。ただ、これは犬とおばあちゃんに限らず、生活に新しい地平を開くきっかけは案外その辺に転がっている、ということだと思う。はてな諸賢も、それぞれの生活にいるそれぞれの犬とおばあちゃんを助けてみてはいかがか。
犬つながりで「Canaery」という企業が開発するの鼻インターフェースを紹介。
従来の探知犬は1種類の匂いしか訓練できず、その訓練には数万ドルのコストと数ヶ月の期間を要していました。一方、Canaeryのシステムは、動物の嗅球に設置された極薄の電極アレイを通じて神経信号を直接読み取り、AIで解析することで、わずか2秒以内に複数の匂いを同時に検知することができます。
がんの発見、物流の検査、空港の危険物探知などがより正確になるんだとか。
・The Technium: 50 Years of Travel Tips(English)
ケヴィン・ケリーによる50年の旅行経験から得たTips集。
「現地の結婚式に乱入せよ」「タクシーの運転手に母親に会わせてもらうように頼んでみる」など難易度高めのアドバイスが面白かった。
「文句は旅行が終わったあとに言うべき」「旅行先のマクドナルドに(あえて)行ってみる」「お土産を家のどこに置くか?と買う前に自分に問う」「現地人に”おすすめのレストラン”を聞くのではなく、”いつもどこで外食するか”を聞く」あたりはとても共感。
・2024年における国防費ランキング
フランスと日本の国防費が同じぐらいだとは思ってなかった。
結局、これから十年は アメリカVS中国のせめぎあいが続くだろうけれど、
日本の立ち位置がほんとに難しいのは誰が見てもわかるところだし、
これからどうなるんだろう。
Art Of The Month
Olivia Sullivanというイラストレーターの作品。
今月の一曲
『American Idiot / Green Day』
リリースから二十周年を迎えるグリーンデイの名盤『American Idiot』タイトル曲。
Don't wanna be an American idiot
(バカなアメリカ人になりたくない)
という歌詞からはじまる強烈な一曲。
来日公演でも「I'm not part of a Elon agenda」と歌詞をアレンジして歌ったり、
相変わらずキレキレのGreen Day。
Welcome to a new kind of tension
All across the alien nation
Where everything isn’t meant to be okay
この辺の歌詞は20年経過した今聞くと別の響きがする。
良い音楽って、そういう器の広さがあるよね。
あえて詳しくは書かないけれど、トランプ大統領が就任してから、
あれやこれやと起きつづけるアメリカ。
今ほどこの曲が響くタイミングはないと思うので、
知らない方もぜひアルバム『American Idiot』をフルで聞いてみてください。
宇多田ヒカルが歌う「Boulevard of broken dreams」もあわせてどうぞ。
原曲とキーが違ってはじめは戸惑うけれど、
これほど力んで歌う姿はなかなか見れないので、相当思い入れがあるんだろうなぁと。
自分の中でも青春の一曲。
学生のころ、ほんとこの曲には助けられたな。。
今月の一冊
『コロラド・キッド / スティーブン・キング』より 中編「浮かびゆく男」
体重が減り続ける男と、元医者と、レズビアンカップルをめぐる物語。
共和党支持の小さな町でおこるあれこれ、
意外な展開に、中編ながらもけっこう楽しめた。
小さな女の子が目をぐるりとまわして答えた。「母さんが、あそこには行っちゃ駄目だって。あの女の人たちは、いい人じゃないから」
「レズビアンなんだよ」男の子が説明した。「パパがそういってた」
今年、スティーブン・キングの新作『フェアリーテイル』も発売される予定なので、
わりと楽しみにしてます。
ねじまきのあれこれ
書いたブログの振り返りなど。
・ニューヨーカーが100周年を迎えるので、おすすめ記事をまとめてみた。
・サム・アルトマンが語るAIと人間性の未来@TEDのポッドキャスト
あとがき
最近配信のタイミングがずれてきてますが、
・15日:すぐ消えるレター
・月末:ねじまき通信(本編)
を配信スケジュールにしようかなと。
なかなか配信できてなかった、読書ニュースレター「BookStack」。
3月は みんなで一カ月かけて マルシア=ガルケスの『族長の秋』読む読書会を行うのでお気軽にどうぞ。
→『族長の秋』オンライン読書会を一カ月かけて行います。
最近は Blueskyでつぶやいているので、良ければフォローしてみてください。
それでは良い一日を。